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フィデリティDCセミナー、ターゲット・デート・ファンドがDCで果たす役割を議論

2014-11-13

 フィデリティ投信は2014年11月12日、東京・丸の内のJPタワーホール&コンファレンスで企業の確定拠出年金(DC)担当者らを対象とした「フィデリティDCセミナー 2014」を開催した。2014年10月16日に設定した「フィデリティ・ターゲット・デート・ファンド (ベーシック)2050/(アクティブ)2050」に合わせ、米国におけるターゲット・デート・ファンド(TDF)の成功と進化など、TDFに焦点があたったセミナーになった。

 「米国におけるTDFの成功と進化」をテーマに語ったフィデリティ・インベストメンツのシニア・リサーチ・アドバイザー、レン・チェン氏は、米国で10年以上にわたってTDFの普及を推進してきたマーケティングのリーダー。「人間の行動パターンとして、“なにもしない”ということを選択する人は、驚くほど多い」とし、米国において2007年頃にTDFがDCのデフォルト・ファンドに採用されてから、TDFが浸透・普及していった歴史を振り返った。

 ただ、フィデリティは、1999年当時から米国企業の協力を得て、米国内で初めてTDFをDCのデフォルト・ファンドに採用することを提案。TDFをデフォルト・ファンドに指定したDCプランについて運用成績等がどのように変わっていたのかなど、詳細なデータを収集して米国議会に提出。米国におけるDC制度の改革に積極的に関わっていった。そして、米国の年金保護法によって、雇用主がデフォルト・ファンドのマイナス運用による資産目減りに対して賠償責任を最小限に抑えるセーフハーバー(安全港)ルールの整備が進んだことで、その後の爆発的な発展につながっている。

 レン・チェン氏は、「TDFによって、加入者のDCポートフォリオにおいて自動的に“年齢にふさわしいリスク”を取ることが可能になり、しかも、自動的にリバランス、モニタリング、継続的な商品性の改善が図られる。雇用主のたったひとつの意思決定によって、従業員によりよい資産形成をサポートすることができる」と語り、いずれ、日本においてもTDFが、DCで大きな役割を担う時がやってくるだろうと期待を込めた。

 また、「若年層に対する投資啓蒙とターゲット・デート・ファンドの未来」をテーマに開催されたパナルディスカッションでは、フィデリティ投信の執行役法人/年金ビジネス本部長の小泉徹也氏をモデレーターに、タワーズワトソンのベネフィット部門ディレクターの浦田春河氏、家計の総合センター代表取締役の吉田江美氏、フィデリティ退職・投資教育研究所所長の野尻哲史氏が対談。

 「日本でDCが一段と普及するためには、米国のようにDCを後押しする明確なインセンティブが必要。米国は個人がDCで拠出すると、企業がマッチング拠出で上乗せする制度がある。また、マレーシアでは20代の若者がDCに拠出すると、政府がマッチングで上乗せするなど国をあげて制度の利用を促しているところもある」(タワーズワトソンの浦田氏)、「3万人アンケートの結果、DCの改善点で希望が高いことの1つに、『代行運用』というのが全ての世代で4人に1人が希望している。TDFのような運用おまかせ型の商品へのニーズは根強い」(フィデリティの野尻氏)など、それぞれ専門の立場から、今後のDC普及・発展に必要なことについて話を進めていた。

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