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DC円卓会議、著名FPの継続投資教育プレゼンを交え制度改定期を迎えた課題共有

2015-02-19

 モーニングスターは2015年2月18日、DCの制度運営担当者を対象とした「DC円卓会議」を開催した。DC制度の導入(2001年10月)か ら10年余りを経過し、企業型DC導入各社の取り組みも多様化しているが、各社共通して継続投資教育の進め方について課題を感じていることが共有された。 「継続投資教育」については、企業年金の制度改正議論の中で「配慮義務」から、「努力義務」へと位置付けが一段と重くなる方向にある。会議では独立系FP として企業のセミナーの場でも講師を務めるFPが登壇し、それぞれの経験を踏まえて、効果的な投資教育セミナーのアイデアを披露した。

 プレゼンを行ったのは、ライフアセットコンサルティング代表の菱田雅生氏、アセット・アドバンテージ代表の山中伸枝氏、インテレクタス 代表の大日(おおくさ)滋氏、企業内FPとしてDC投資教育にも取り組む古川瑠璃氏。それぞれCFP(日本FP協会認定国際ライセンス)の資格を有し、企 業のDC投資教育セミナーでの講師経験も豊富。アドバイザーとして参加したオフィス・リベルタス代表の大江英樹氏も「FPとして活躍している人は数多い が、DC制度や企業の抱える課題について良く理解した上で、的確なアドバイスができるFPは非常に少ない」という中で、それぞれがDC制度の現状を踏まえ たセミナーを務められる精鋭だ。

 菱田氏は、「難しいことをわかりやすく伝え、難しくないことを理解していただく」をテーマにプレゼンし、「いまの金利が本当に低いの か、いまの株価が本当に安いのかは、将来になってみないとわからない。将来のことを正確に予測できる人は、どこにもいない。また、リスクを取れば、必ずリ ターンが得られるわけではないという現実を知っていただくことで、今、何ができるのか、何から始めれば良いのか、現実的な行動を考えるきっかけになる」と 語っていた。

 山中氏は、「『投資』というと、多くの方々にとって“他人事”になってしまっている。それを“自分事”として考えていただくことが大 事。そのためには、ねんきん定期便や給与明細、源泉徴収票など、ご自身の書類を持ってきていただき、その見方から社会保険、企業年金制度について話しを進 めていくのが効果的。また、ライフプラン、キャリアプランを考えるセミナーの中で、投資教育を取り入れていくと従業員の方にも受け入れられやすい」と語っ ていた。

 大日氏は、「現在のDC制度は、退職金としての性格が強い。年金というよりも“じぶん退職金”という側面に気づいてもらうと良い。そし て、無関心層、関心層、マッチング拠出者に3つにグループ分けしてセミナーを企画することが大事。実際に電卓をたたきながら、運用しない場合と運用した場 合の将来の受け取り金額の違いなど計算してもらうと関心を引き付けることに有効。また、誰でも楽しんで資産運用の基本が身に付く『積立投資ゲーム』を活用 するとセミナーへの参画意識も高まる」と紹介していた。

 古川氏は、自身が企業のDC担当者として社内の投資教育を担っている経験から、「ライフプランセミナーの中で、DCも、年金制度やキャ リアプランと一緒に学ぶよう展開することが大切。特に、女性向けには、私自身が現在は会社員として2号被保険者だが、これまでに1号も3号も経験してき た。現在では、女性は出産等で退職しても復職してずっと働いている人も少なくない。そのような女性の立場で考える年金セミナーは大変好評」と、一律のセミ ナーを企画するのではなく、対象を絞って開催する「眠くならないセミナー」のポイントを語った。

 DC円卓会議には、すでに10年以上の制度運営期間がある会社から、昨年DC制度を導入した会社まで、さまざまなステージにある企業の 担当者が集まった。各社の現状を紹介する情報交換を終え、継続投資教育について「各社事情はいろいろ、悩みも様々にあることがわかった。一口にいえる解決 策があるはずもなく、まずは行動し、悩み続け、考え続けて最適な方法を見つけ出すしかない」というコメントが参加者の声を代表していた。

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