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りそな銀行、個人型DCの商品ラインナップ大幅拡充、「オムニチャネル」で利便性を向上

2015-11-27

りそな銀行
信託ビジネス部グループリーダー
森裕司氏

 りそな銀行の個人向けDCがこの秋にリニューアルされた。商品ラインナップが投資信託の追加によって大幅に拡充。パンフレット等の説明資料も刷新された。りそな銀行信託ビジネス部グループリーダーの森裕司氏(写真)に、個人型DC制度を中心にDC関係の現状と今後の展望について聞いた。

個人型DCのファンドラインナップを今年9月30日に大幅に見直していますが、その狙いは?

 個人型DCプランのラインナップは、従来は元本確保型2本、投資信託22本で合計24本だったのですが、新たに投資信託を9本追加し、合計33本の品揃えとしました。新たに追加したのは、国内リート、海外リート、新興国に投資するファンドなどで、より幅広い投資ニーズにお応えできるファンドラインナップになったと思います。

 合わせて、個人型DCのご案内用のパンフレット類も見直し、お客様に個人型DCを利用するメリットを分かりやすく伝える内容に改めています。最近特に注目されているのが、「税制優遇を受けながら老後資金を確保できる制度」というDCの制度についての税額メリットですので、具体的に、どの程度の税額メリットが受けられるのかなどをストレートに表現しています。

個人型DCについては、前国会に提出された改正DC法案(継続審議中)において、第三号被保険者や公務員が加入対象になるなど、加入対象者が大幅に拡充される見通しです。今回の個人型DC見直しは、改正DC法を見越したものですか?

 改正DC法については、法律の成立、そして、政省令を待たないことには具体的な準備はできません。ただし、個人型DCの加入範囲拡大は、運営管理機関としてはビジネスチャンスの拡大につながることですので、個人型DCサイトのリニューアルも含め改正法への対応は検討を進めています。

 今回のラインナップ見直しやパンフレット等の刷新は、現在、りそなグループとして取り組んでいる「オムニチャネル(いつでも、どこでも利用できる)戦略」の一環といえると思います。

「オムニチャネル(最適な商品・サービスをいつでも、どこでも利用できる)戦略」のDCサービスへの展開とは?

 当社では2003年以降、公的資金注入後のサービス改革の一つとして、窓口の平日17時迄営業を実施しています。従来の9:00~15:00までしか開いていない銀行窓口の営業時間への挑戦でした。そして今年6月、公的資金を完済し「リテールNO.1 」の実現に向けた新しいステージに入ったことから、「オムニチャネル戦略」に取り組んでいます。たとえば、チャネル改革として、お客さまがサービスを受けたい時にいつでも受けられるように、今年4月からはりそなグループ銀行間の振込を24時間365日対応にしました。さらに、平日の日中に銀行窓口を利用することが難しい個人のお客さまが、会社帰りや休日に住宅ローンや保険について相談できるよう、年中無休で毎日19時まで営業する店舗「セブンデイズプラザ」を開設しています。今年度中に更に拠点開設し、11拠点体制を目指しています。

 また、11月15日にオープンした「セブンデイズプラザとよす」(東京・江東区)は、年中無休・平日19時まで営業であるとともに、オムニチャネル構想のパイロット店舗でもあります。営業スタイル改革として今まで取り組んできたペーパーレス、印鑑レスを更に進化させ、印鑑がなくても新規口座が開設できようにしてありますし、タブレット端末など説明補助ツールも活用したご提案を進めています。

 DCについては、思い立った時に、「いつでも・どこでも」という観点では、まずは資料請求をインターネット上で完結する仕組みに改めました。個人型DCについて、思い立ったらすぐにお申込みができるということを目標に、ネットを使ったサービスの拡充を優先して進めています。りそなに預金口座がなくとも、ネット上で総合口座を開設し、いずれは個人型DCのお申込みができるようにするサービスも今年度中に始める予定です。

 ただ、加入者アンケートや利用者の行動分析などを行うと、DCについては「窓口で相談をしたい」というニーズが大きいことがわかります。この点では、りそなグループ(りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行)の約600カ店の有人店舗での対応力を活かしていけると思っています。現在でも、口座申し込みを受け付けるまでの対応は、全ての有人店舗で対応が可能です。「セブンデイズプラザ」が拡大することによって、土日の相談にも対応ができるようになります。

 さらに、現在、テレフォンバンキングでは24時間有人で対応しているコールセンターと、DC専用のコールセンター窓口であるDCセンターの機能を一体化し、電話では24時間いつでも口座開設のお問い合わせに対応できるようにしたいと考えています。コールセンターは来年度早々にも体制を整える計画です。

 一方、商品サービス面ではネットの「マイゲート」機能を拡充し、現在は預金、外貨、投信に限られている口座管理機能を、DCやNISA、さらには、企業で加入しているDB、また、信託商品、保険などを一体的に管理できる総合ポータルにバージョンアップしていきたいと考えています。

 お客様にとっては、NISAとDC、保険商品などはそれぞれ税控除のメリットがある商品なので、一体で管理できると便利です。あるいは、年金という切り口で、DCとDB、個人年金保険などが一体で管理し、公的年金の受給見込みと合わせて、老後は毎月いくらの生活費が確保できるのかわかると便利だと思います。お客様のニーズは節税、貯蓄、老後の安心など、様々な出発点があると思いますが、そのお客様のニーズを起点に発想して、今ある金融商品や資産を様々な切り口で評価・検討できるような総合ポータル機能をめざして開発を進めていきます。

今後のDCへの取り組みは?

 りそなでは企業型の年金制度についても経験を重ね、大企業から中堅中小企業まで様々なプランを提供してきた実績があります。お客さまのニーズに合わせ、DC、DBの両面でご提案してきました。特に大企業には手厚い年金・退職一時金制度があり、DBやDCを組み合わせて提供しているにも関わらず、その有難みが従業員の方々に伝わりづらいという悩みの声を聞いています。どれほどの備えを企業として用意しているのかが、従業員の方々に十分に伝わっていないから、「企業年金」が自分ごととして意識されず、投資教育についてもなかなか従業員に響かないという側面もあると思います。

 その点では、さきほどの「マイゲート」のような一元管理の機能を使って、企業年金や退職金の現状が一目でわかれば、個々の従業員の方々が、老後を考えて、今、何をすべきかが把握しやすくなります。取引先の企業には、「マイゲート」の機能拡充を使った全体を見て考えるツールの提供を考えています。

 また、個人型DCに中小企業が「逆マッチング」する仕組みがDC法改正によって実現される見通しですが、これについても“りそならしい"と感じていただけるポイントが分かりやすいサービスとして提供できるよう準備を進めます。

 「オムニチャネル戦略」がめざす、「いつでも・どこでも」というサービス提供の実現は、りそなグループが皆様に最も身近な存在になることをめざしています。DCの分野でも、一番最初に相談していただく銀行として、サービス内容の拡充を図ってまいります。

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