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個人型確定拠出年金の商品ラインアップ、低コスト投資信託の拡充が進む

2016-05-06

 個人型確定拠出年金の運用商品が大幅に拡充されている。追加商品で特徴的なのは、信託報酬が0.1%台~0.2%台という低コストの投資信託の拡大。また、REIT(不動産投資信託)や金(ゴールド)など、伝統4資産(国内外の株式・債券)以外のオルタナティブ資産に投資する商品の追加も目立った。運営管理機関の現状は、2016年4月末現在で調査した。

■SBI証券、信託報酬0.1%~0.2%台の商品を拡充し計49本に

 今回の調査でもっとも積極的な動きがあったのはSBI証券。4月22日に新たに20本を追加して合計49本(うち元本確保型商品は3本)のラインアップになった。追加した商品は、「野村DC・JPX日経400ファンド」(信託報酬:年0.27%以下)、「DCニッセイ外国株式インデックス」(同0.2268%)、「三菱UFJ国内債券インデックスファンド(確定拠出年金)」(同0.1296%)、「DCインデックスバランス(株式20)」(同0.1836%)など、年0.1%台~0.2%台の商品が中心。また、「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」(同1.62%)、「ラッセル外国株式マルチ・マネージャー・ファンド(確定拠出年金向け)」(同1.458%)、「三菱UFJ純金ファンド」(同上限0.972%)など、従来の品揃えとは異なる投資対象の運用商品も拡充した。

 また、大和証券も4月30日に6商品を追加して合計28本(うち、「大和MMF」は10月31日で信託終了)に拡充した。「DCダイワ日本株式インデックス」(同0.27%)、「DCダイワ日本債券インデックス」(同0.27%)、「DCダイワ外国株式インデックス」(同0.27%)、「DCダイワ外国債券インデックス」(同0.2484%)など信託報酬が低い商品を拡充している。大和証券は2015年10月1日に大和ペンション・コンサルティング(DPCC)を吸収合併し、確定拠出年金事業を大和証券に一本化。サービス名称を「ダイワ年金クラブ」に改めてWebを一新したが、今回の商品追加に伴って、加入者向けWebサービスをリニューアルして情報を拡充。個人型確定拠出年金では制度について分かりやすく解説する動画の配信も開始するなど、情報発信を拡大している。

■広島銀行、バランス型の品揃え充実などで計30本に拡大

 一方、地方銀行では外国株式や債券、あるいは、バランス型のファンドを拡充する動きが目立つ。東京海上日動火災と提携している地銀の多くは、15本前後の取扱い商品数を20本程度に拡大した。また、もともとバランス型の品揃えが多かった広島銀行は、さらに追加してバランス型が計15本になり、運用商品全体では30本となった。

 4月末現在では、みずほ銀行や三菱東京UFJ銀行、三井住友信託銀行、ゆうちょ銀行など大手銀行、また、野村證券、ジャパン・ペンション・ナビゲーターなど大手機関のラインアップには変化がない。

 今回の運用商品追加では、信託報酬が年0.5%を大幅に下回る商品の追加が目立ったが、長期投資を旨とする確定拠出年金の運用商品としては待ち望まれていた商品群といえる。改正法で個人型確定拠出年金の加入対象者が全国民(20歳以上)に拡大するため個人型確定拠出年金への注目が高まっているが、運用コストの差は大きな差別化ポイントになると考えられる。今後、改正法案が国会を通過することを待って、新たな動きが出てくる可能性は十分にあり、今後も運営管理機関の動きに注目したい。

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