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ターゲットイヤーファンドやリスクを抑制する仕組を内蔵したバランスファンドなど充実した品揃えで対応=大和投資信託

2016-06-20
大和証券投資信託委託
クライアント・サポート第六部長
櫻井貴久氏

 確定拠出年金(DC)法改正が成立し、2017年1月からは新しいルールでの制度運用が始まる。多くの国民にDC制度を利用して老後の資産を積み立ててほしいという改正法の趣旨を受け、DC制度の関連機関は改正法への対応に力を入れている。そこで、大和証券投資信託委託 クライアント・サポート第六部長(年金・機関投資家担当)の櫻井貴久氏に、同社のDC制度への対応と法改正後の期待について聞いた。

DC制度向けに提供しているファンドで、残高が最も大きなファンドは?

 合計45本(うちDC専用ファンド39本)をDC制度向けに提供しています。投資商品の種類は幅広く、「ベーシック」な品揃えとして、国内外の株式・債券・REITに投資するインデックスファンドや、4資産あるいは6資産に投資するバランスファンドを提供しています。また、「オプショナル」なラインアップとして、バリュー型やグロース型の国内株式ファンド、単一の新興国の株式や債券に投資するファンド、コモディティファンド、そして、リスクを抑制する仕組を内蔵したバランスファンドなどを取り揃えています。

 もっとも残高が大きいのは「DCダイワ外国債券インデックス」(運用管理費用:税抜年0.23%)です。2002年12月の設定で、ベンチマークのシティ世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース)との連動性が高く、多くの運営管理機関を通して多くのお客様にご利用いただいています。残高は3月末現在1,000億円を超えており、DC専用の外債インデックスファンドとしては最大の純資産総額となっています。

デフォルト商品の候補は?

 最近、食料品をはじめ、モノの値段が徐々に高くなってきていると感じていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。長期にわたる年金運用としては、いずれは訪れるであろうインフレによる購買力の目減りをカバーする必要があり、インフレを上回るリターンが期待できるリスク資産への投資が有用といえます。一方、老後の生活資金となる年金資産という特性を考えると、想定する運用期間の終りに向かって徐々にリスクを抑えることも大切です。そのような年金資産運用のポイントを具体化した商品としてターゲットイヤーファンドがあります。

 「DCダイワ・ターゲットイヤー2020/2030/2040/2050」(同0.28%以下/0.34%以下/0.36%以下/0.36%以下)は、インデックスファンドを組み合わせて運用することによって、運用関連費用を低く抑えています。運用期間が長くとれる間はリスク資産の組み入れ比率を高くすることで期待収益率を高め、運用期間が短くなるにつれて徐々にリスク資産の比率を低くして行き、最終的にターゲットイヤーに到達した後は安定運用に切り替えます。

 運用は出口(EXIT)が難しいと良くいわれますが、ターゲットイヤーファンドは出口に向かって徐々に資産価値変動の安定化を図っていくため、運用経験の少ない方にもやさしい運用商品といえます。この点でも、デフォルト商品に相応しい商品と考えます。なお、現在20歳代前半の方向けとして「2050」を5月13日に新規設定しております。

 一方、リスクを抑制する仕組を内蔵したバランスファンドとして、「DCダイナミック・アロケーション・ファンド(愛称:DC攻守のチカラ)」(運用管理費用:税抜年1.0%)、「DCスマート・アロケーション・Dガード」(同1.05%)があります。

 「DCダイナミック・アロケーション・ファンド(愛称:DC攻守のチカラ)」は、日本国債や先進国国債(為替ヘッジあり)という「安定重視資産」と、新興国国債や日本株式、海外株式、内外のREITなど「成長重視資産」の組み入れ比率を、市場の局面判断に基づいてダイナミックに見直します。金融市場のリスク選好度に応じて「安定重視資産」と「成長重視資産」の配分比率を変えることで安定した収益を追求することが特徴です。2005年3月末から2015年10月末までの期間でシミュレーションした結果、同期間でファンドのリスクは年率4.7%、リターンは同6.6%という結果でした。2016年4月28日現在で過去1年間のファンドリスクは4.20%です。

 「DCスマート・アロケーション・Dガード」は、リスク・パリティ戦略を使って運用します。組み入れ資産は、先進国株式、先進国国債、米ドル建てハイイールド債券、新興国株式、コモディティなど7資産で、リスクの大きな資産の組み入れ比率を低目とするなどして、各資産の価格変動がファンドに与える影響を均等にするような組み入れ比率とします。更に、基準価額が一定の水準以上に下落した場合には、キャッシュの比率を引き上げて、基準価額の更なる下落を抑制します。2000年12月末から2015年5月末までシミュレーションした結果、リスクは年率4.1%、リターンは同5.7%という結果でした。2016年4月28日現在の過去1年間のリスクは2.86%です。

 このように、「DCダイナミック・アロケーション・ファンド(愛称:DC攻守のチカラ)」、「DCスマート・アロケーション・Dガード」ともに、ファンドのリスクを2%~5%程度に抑えて運用することで、どのような市場環境にあってもエントリーしやすく、またリーマンショックのような激変期においても運用の仕組みでリスクを抑えることができる、という点でデフォルト商品に相応しいと思います。

改正DC法が施行される2017年1月に向けて取り組むことは?

 今回の法改正で個人型DCについては、加入対象者が拡大したことにより、これまで投資経験は無かったけれども資産運用を始めてみようという方が今後増えてくることと考えられます。このような方が道に迷うことの無いよう、「投資初心者」目線での情報提供に努めていきたいと思っています。

 具体的には、現在、弊社ホームページにおいて投資の基礎講座といえるわかりやすいコンテンツを展開していますが、この充実を図るとともに、将来的にはDC専用の情報提供コーナーも設けたいと思っています。

 また、商品提供の点では、引き続き、長期運用のニーズに応えられる高品質の商品を開発し、提供してまいります。

 現在、DC制度での資産運用は60%以上が元本確保型の商品で積み立てられていますが、マイナス金利時代を迎えて、ゼロに近い金利の元本確保型商品の積み立てで、果たして老後の生活資金を賄える資産を形成することができるのだろうかと、誰もが再考すべきタイミングになっていると思います。弊社は今後とも運営管理機関や事業主の方々とのディスカッションを深め、さらなる商品提案、情報提供を通じて加入者の皆様のDC運用に資するよう、取り組んでまいります。

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