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地域金融機関と共同で個人型DC専用サイト運営など連携策を拡充=三井住友海上火災保険

2016-06-22
三井住友海上火災保険
金融事業部 企画・管理チーム
課長代理
三輪房知氏

 確定拠出年金(DC)法の改正案が成立し、2017年1月からは個人型DC制度で加入対象範囲が大幅に広がる。従来は加入資格のなかった第3号被保険者や公務員も加入できるようになる。多くの国民にDC制度を使って老後の資産を積み立ててほしいという改正法の趣旨を受け、DC制度の関連機関は改正法への対応に力を入れている。三井住友海上火災保険の金融事業部企画・管理チーム課長代理の三輪房知氏に、同社のDC制度への対応と改正法への期待について聞いた。

貴社が提供している個人型DC制度の特徴は?

 「三井住友海上個人型401kプラン」は、運営管理費用を加入者向けでは業界でもっとも低い水準に抑え、系列にこだわらない幅広い商品ラインアップを取り揃えています。

 運用商品は、元本確保型が2本(積立傷害保険5年と10年)、投資信託が17本です。投資信託では国内外の株式や債券に投資するインデックスファンド、また、日本株、外国株、日本REITのアクティブファンド、そして、バランス型のインデックス運用タイプとアクティブ運用タイプなど、あらゆる運用ニーズに応えられるラインアップにしました。

来年1月から新たに加入が可能となる方々は、投資経験が少ない、または、未経験という方々も多いと考えられますが、投資経験の少ない人に制度の理解、また、資産運用について案内する上での工夫は?

 専用のWebサイトを立ち上げ、投資経験のない方にも内容を分かりやすく表現したDC制度解説や、運用商品の紹介、また、資産運用のノウハウなどを解説します。個人型DCについては、拠出金が所得控除の対象になるため、公務員の方々など収入がある方は、拠出時、運用時、受け取り時の3段階で税制優遇のメリットを受けられます。DC制度の内容を知っていただくことによって、今後の資産形成を考えるきっかけになることは多いと思います。できるだけ多くの方々に訪問していただけるサイトにして、制度の普及に努めたいと考えています。

 普及を促進するという点では、地方銀行や信用金庫といった地域金融機関との提携、また、保険代理店との連携を広げていきます。専用サイトは、提携先と共通のプラットフォームとして活用していく方針です。

 地域金融機関では、個人型DCの提携というと、受付業務だけを代行し、コールセンターやWebサイトなどDC専門の窓口を紹介するだけでしたが、当社が提案している提携関係は、個人型DCに加入後にもお客さまとのリレーションが継続できるようにします。DC制度は60歳以降に受け取りが始まる先の長い制度ですので、DC制度への加入をきっかけにしたリレーションが残ることは、地域金融機関にも加入者の方にもメリットがあることだと思います。

 「三井住友海上個人型401kプラン」は、業務提携をした地域金融機関ごとにカスタマイズし、事情に合わせて使っていただける汎用性のある制度になっています。元本確保型商品には地域金融機関の定期預金等の組み入れが可能ですし、運用商品のラインアップについても窓販商品として地域で認知度の高い商品などを柔軟に組み込むことができます。

 個人型DCの普及促進を進める上で、地域金融機関との連携は重要だと考えています。多くの金融機関との連携を深めて制度発展に寄与していきたいと考えています。たとえば、この秋には新規加入対象者に向けた制度説明会などのセミナーが企画され始めています。地域金融機関でも各地でDCセミナーの開催が計画されていますが、そのようなセミナーの共催などの協力も積極的に取り組んでいきます。

その他、加入対象者増加に向けて取り組んでいることは?

 加入受け付け事務の効率化が不可欠であると考えています。加入対象範囲が広がることで、加入者数が現在の何倍にもなると見込まれますが、その申込をスムーズに処理していくことが必要です。現在当社では、スマートフォンに最適化した資料請求サイトの利用を呼び掛けていますが、この請求サイトで入力していただいた氏名や住所などの情報は、そのまま正規の加入申請用紙に印字できるようにしています。

 加入受け付け事務では、申請用紙への記入漏れなどで処理が滞ることが少なくないのですが、事務システムを改良することによって、加入者の方に負担の少ない事務処理を実現したいと思っています。

 たとえば、受付業務を行う金融機関は窓口にスターターキットを常備し、運用商品の運用報告書の更新などで、いちいち書類を差し換えるなどの手間は大変ですが、スマホを使った資料請求の仕組みでは、スマホでサイトにアクセスして必要事項を入力するだけで、お客さまの自宅にスターターキットが届きます。窓口にはアクセスするサイトを案内するチラシを用意するだけで良くなります。

 このように、今回の法改正で加入対象が広がることで、個人型DCは、一部の情報感度の高い人が利用する制度から、全ての国民が当たり前に使う制度へと、制度の性格が大きく変わると思います。この中で、DC制度の加入をきっかけに、60歳までの加入者との関係を通じて、老後の資産形成だけでなく、DC制度以外のNISAや一般口座、そして、保険なども含めてトータルでサポートできるサービスとして当社のサービス認知度を広げていきたいと思っています。

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