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運営管理機関連絡協議会、分かりやすく使いやすい制度めざし「DC普及・推進協議会」をサポート

2016-08-02
野村證券 確定拠出年金部
部長 井上雅俊氏(左)
企画課長 児玉仁志氏(右)

 確定拠出年金(DC)法の改正案が成立し、2017年1月からは個人型DC制度で加入対象範囲が大幅に広がる。7月26日には「確定拠出年金普及・推進協議会」(以下、「推進協議会」)の第1回協議が開催され、普及策の一環で個人型確定拠出年金の愛称募集キャンペーンが8月1日から始まった。運営管理機関連絡協議会(以下、「連絡協議会」)は「推進協議会」の事務局を共同で務める。連絡協議会の会長会社である野村證券の確定拠出年金部長の井上雅俊氏(写真:左)と、確定拠出年金部企画課長の児玉仁志氏(写真:右)に、連絡協議会の取り組みについて聞いた。

「連絡協議会」の活動内容、また、「推進協議会」で担っていく役割は?

井上 連絡協議会は、2006年12月に発足した任意団体です。主な活動内容は、「確定拠出年金制度の調査・研究」、「運営管理会社相互の情報連絡」、「確定拠出年金制度に関わる意見の表明」の3つ。DC制度が普及、発展していくために、運営管理業務を行っている機関が、互いに協力し、良い制度にしていくために研究活動や意見のとりまとめなどを行っています。

 会員は2016年7月現在で48社。7月21日現在で厚生労働大臣の登録を受けた運営管理機関は201社ですので、全ての運営管理機関が加入しているわけではありません。実際の活動は常任会社15社を中心に活動し、会長会社の他、副会長会社4社(日本確定拠出年金コンサルティング、日本生命保険、みずほ銀行、三井住友信託銀行)が取りまとめ役を務めています。

 「推進協議会」では、国民年金基金連合会(国基連)と共同で事務局を務めることになりました。日本証券業協会や全国銀行協会などと異なって、連絡協議会は専任担当者がいるわけでもなく、連絡協議会としての予算や決まった事務所もありません。このため、事務局の主体は国基連になりますが、連絡協議会は共同事務局としてしっかり支えていきたいと思います。制度の普及を図っていく上では、より多くの利用者に対応できるよう、運営に関する実務的な仕組みやルールの見直しも必要になってきます。事務局の一員として議論に係わり、制度普及の一助になりたいと考えています。

児玉 推進協議会の第1弾の取り組みとなった個人型確定拠出年金制度の愛称を募集するキャンペーンが8月1日から始まりましたが、この選定委員の一人として連絡協議会の会長会社として野村證券の常務である新井聡が就任しました。「NISA(少額投資非課税制度)」にように、広く利用される愛称が決まることを期待しています。

制度の普及・推進のために連絡協議会として改善要望等は?

井上 「推進協議会」を通じて制度普及に関する議論が、これから活発に行われることになります。また、社会保障審議会企業年金部会の下に、DC制度の運用に関する課題を議論する場として専門委員会が設けられ、「デフォルト商品」や「運用商品数の制限」などについて議論されることになっています。これらの議論を通じて、より分かりやすく、利用しやすい制度になっていくことを期待しています。

 これまでも、確定拠出年金法の改正について厚生労働省から連絡協議会に問合せがあることもあり、また、意見を求められることもありました。今回の法改正で実現した個人型DC制度の加入対象者の拡大や、ポータビリティの向上などは、連絡協議会だけでなく制度関係者の要望を実現するものといえます。その点では、今回の改正によって、制度は普及に向けてかなり前に進んだという印象を持っています。

児玉 実務的な面では、加入にあたっての事務手続きの簡素化は、来年1月から加入対象者が大きく広がることを控えて、直面する課題といえます。国基連で簡素化に向けた検討を進めていると聞いていますが、実務を担当する立場として連絡協議会からもアイデアを出していきたいと思っています。

 たとえば、新たに加入対象者となる公務員の方々は、職場ごとにまとめて加入手続きができるようにした方が便利だといわれますが、これを具体的にどうすればよいのかなど、日程が迫っていますので、対応策を固めていかなければならないと思います。

今後の期待は?

井上 「推進協議会」には、制度に関わる銀行、証券、生損保、信金、信組、労金など関係機関の代表が顔を揃え、いよいよ新しいDCの時代が始まるというムードが高まってきました。今回の法改正は、制度発足以来の大改正でもあり、今後を切り拓く大きなきっかけになると思います。

 低金利の継続によって、国民の一人ひとりには金利に頼らない資産形成が求められ、加入者等にとって、老後を考えた資産づくりとして税制優遇など大きなメリットのある個人型DC制度は、金融機関にとっても、重要な役割をもつサービスのひとつとして意識されると思います。

 今後、個人型DC制度、ならびに、企業型DC制度が、健全なカタチで成長を遂げるよう、また、加入対象者にとって入りやすい、分かりやすい、使いやすい制度として定着するよう運営管理機関連絡協議会は取り組んでいきたいと思っています。

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