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岡三証券のiDeCo、対面最低水準の手数料と40種の運用商品で業界をリードする存在に

2016-10-17

岡三証券
アセットマネジメント部 副部長
奥ノ坊誠氏

 岡三証券は10月1日、同社が取り扱うiDeCo(個人型確定拠出年金)に係る運営管理手数料を対面営業型証券会社では最低水準に引き下げた。年内には現在30種類の運用商品数を40種類に拡大する方針。同社でDC関連業務を担っているアセットマネジメント部 副部長の奥ノ坊誠氏に、iDeCo関連サービスの拡充について聞いた。

10月から導入した運営管理手数料月額372円(年額4,464円)は、ネット専門にサービスを提供している証券・銀行を除くと圧倒的に低い手数料水準になっている。大幅な手数料引き下げに踏み切った理由は?

 証券会社でDCサービスを提供しているのは、大手証券とネット専業を除くと当社のみです。対面リテールを中心に、三重県など中部地方をもともとの地盤として地域密着型の営業を展開してきた当社にとって、地域の中堅・中小企業のニーズに応える意味でも企業型DCサービスの提供は不可欠でした。大手金融機関が従業員数百名以上の企業を中心にDCサービスを提供する中で、100名規模以下の企業では制度を導入したくても導入できない状況がありました。そこで、総合型で企業型DCを立ち上げ、地域の企業にリーズナブルな費用で、簡便に立ち上げられることを特徴としたDCサービスを2001年の制度開始当初から提供し始めたのです。

 個人型は企業型DCの加入者の方が退職や転職した際に運用を継続するための受け皿としてサービスを提供してきましたが、今回の法改正によって、加入対象者が従来の4,000万人に加えて約2,700万人も拡大することを機に、これまで培ってきたノウハウを活かした特徴のあるサービスとして広く一般の方々に使っていただきたいと考えました。

 公的年金制度を補完する全国民に共通の年金制度としての枠組みが整えられてきたこと、また、マイナス金利時代の到来によって、もはや金利に頼る運用ができなくなったことを考え合わせると、iDeCoは老後を支える重要な役割を担う制度になります。当社の証券専業として93年の歴史に裏付けられた経験や実績が、iDeCoの普及に役立てられると考え、積極的にサービスを拡充し、広く一般にアピールしていくことにしました。

岡三証券のiDeCoの特徴とは?

 全国58拠点が、受付窓口として機能しています。DC関連サービスは専担部署であるDCプラニング室が行い、支店への問い合わせに応じて支店を訪問し、あるいは、フリーダイヤルによる電話相談に応じられる体制をとっています。これまでは、主に企業向けにDCサービスを提供する部署でしたが、陣容を拡大し、iDeCoについての問い合わせにも積極的に対応していきます。

 DCプラニング室の体制整備によって、支店でiDeCoセミナーや相談会などを実施する計画です。対面営業で培ってきた相談対応力が当社の強みとして活きてくると思います。

 現在、企業型も含めて、DC制度での運用は半分以上が元本確保型商品となっています。しかし、60歳以降の生活に役立てる資金を、時間をかけて毎月資金を拠出しながら準備するというDC制度の枠組みを考えれば、iDeCoだからこそ、株式等の成長型の資産を積極的に活用していくことができるともいえます。その効果と考え方について、iDeCoを検討されている方に分かりやすく伝えていくことに、証券投資のコンサルタントとして長年の経験が活きます。

商品ラインアップを拡充する計画は?

 現在の30種類を40種類にする計画です。年内にラインアップを揃えて来年1月以降の運用で使っていただけます。このラインアップには、内外の運用会社の商品を幅広く取りそろえたほか、証券専業としての思いを強く打ち出しています。やはり、企業型と違って、iDeCoには多様な運用ニーズに応えるという姿勢が必要だと考えました。

 商品拡充にあたっては、低コストのパッシブファンドも拡充しましたが、アクティブファンドの充実に力を入れました。現在の30種類の品揃えでも、中国、インド、ブラジルといった新興国の個別国に投資できるファンドを揃えているDC制度として特徴があります。長期に時間分散で投資していくというiDeCoの運用には、GDP成長率が高い新興国への投資が重要だと考えるためです。

 また、日本株式や米国株式でアクティブファンドを追加します。日本株インデックスが上昇しない中でも、魅力的な銘柄を厳選して組み入れたアクティブファンドには良いパフォーマンスを残しているものがあります。また、グローバルに分散した海外株のポートフォリオに対し、米国に特化した株式ファンドは案外手薄です。あえて、米国株のアクティブファンドを追加して、米国株の長期パフォーマンスの良さに注目を促したいと考えています。

 そして、市場の変化に合わせてアセットアロケーションを変動させるバランスファンドについても、リスクの水準が高・中・低と3段階で品揃えします。資産運用が初めての方でも、自分の受け入れられるリスク許容度の水準は、ある程度わかっています。それぞれの期待する運用目標に近い商品を求められると思います。そのような運用ニーズにきめ細かく応えていきたいと思います。

 資産運用を考えるにあたって、商品ラインアップは重要です。このファンドでなら投資してみたいと、思っていただけるような特徴のある品揃えにします。

その他、サービス面での特徴は?

 9月16日にDC関連の特設WEBページを開設しました。その際に、情報内容をより分かりやすい内容にするとともに、簡単な質問に答えることによってリスク許容度にあったポートフォリオを提示する「モデルポートフォリオ診断」の機能を、目立つ位置に配置しました。「自分で運用する年金」であるiDeCoに相応しい機能だからです。

 WEB上のコンテンツ開発は進めていて、ポートフォリオのリバランスや組み換えにあたって参考になる機能、また、それらを包括して使いやすくしたロボ・アドバイザー機能などに発展させる計画を持っています。

 米国では確定拠出年金関連ビジネスを強化することによって、大きく成長した証券会社があります。今回のDC法改正は、日本の証券業界にとってもひとつの転機になるかもしれないと考えています。当社では日本でDC制度が創設された当初から積極的にDC制度を通じた資産運用に携わってきた経験があります。引き続き、一歩先んじた商品とサービスを提供していくことによって、「iDeCoなら岡三証券」と思っていただけるような存在になりたいと思っています。

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