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労金のiDeCo、財形貯蓄で築いた信頼と同様に勤労者に安心感と利便性を備えたプランを用意

2016-11-22
労働金庫連合会
営業推進部長
對比地浩志氏

 全国13の労働金庫は、iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)で統一商品・統一サービスを提供している。17年1月からは、口座管理手数料や運用商品ラインアップを改訂した新プランの提供を開始する。「労金は財形貯蓄で大きく育った。財形貯蓄同様に勤労者の財産形成をサポートするという点では、どこにも負けないサービスを提供するということに使命感を持って取り組んでいる。iDeCoについても全国13労金、640カ店が同一サービスを提供し、全国どこでも変わらぬ安心を届けたい」と語る労働金庫連合会の営業推進部長 對比地浩志氏に、労金の新プランのポイント等について聞いた。

労働金庫は、これまでも確定拠出年金の分野では制度発足以来、熱心に取り組んできている。その理由は?

 確定拠出年金は、企業型は制度発足当時から企業の労働組合と連携して普及活動を推進し、これまでに、労働金庫連合会が商品提供している確定拠出年金向け5年物定期預金は、約800規約で約5500社の企業に導入していただいている。10月末の残高は5891億円に達し、確定拠出年金の運用商品残高としては最大規模だ。

 労働金庫は、昭和46年に成立した勤労者財産形成促進法によって財形制度がスタートして以来、財形貯蓄を提供することによって大きく育った金融機関だ。勤労者の財産形成をしっかり支えていくことが使命であり、実際に財形の件数・残高は業態別でナンバーワンの実績がある。特徴は、財形年金貯蓄の割合が高いことだ。財形貯蓄全体の残高ではメガバンクと拮抗しているが、財形年金貯蓄の残高・件数は、メガバンクの3倍以上ある。メガバンクが財形住宅貯蓄の残高が多いことと対照的だ。それほど、年金については、企業・労働組合、勤労者に対し、しっかりと取り組んできた。

 今回の改正で、iDeCoの加入対象者に加わった方々の中で、第3号被保険者向けにはコープ/生協を通じて告知できないか検討している。そして、労働金庫をご利用いただいている会員=労働組合には全国164万人の公務員の組合員がいる。これらの方々には、各組合を通じて積極的に制度の普及を進めている。既に、164万人のうち130万人余りの方が加入する労働組合が、組織として労金のiDeCoを推奨するという協力をいただいている。この推奨によって、全国13労金が各組合員へ労金の新プランをご案内している。また、全国の地方自治体に対しても事務の取扱い方法などをご案内しているところだ。

 当面は15万人の方々に加入していただくことを目標に周知活動を展開し、3年間で30万件以上の口座獲得をめざしている。

労働組合から推薦を得られても、加入の可否は個々人の判断によるもの。新プランの特徴は?

 iDeCoに公務員や第3号被保険者が、新たな加入対象者になることが分かった昨年来、新規の加入対象者向けに情報提供を積極的に実施してきた。今年6月に改正法案が施行されると、法律の改正内容を広め、新たな加入対象者を意識した新プランの案内サイトも早めに立ち上げるなど、まずは、情報提供で先行することに取り組んだ。公務員の方々に、常に身近な存在としてそれぞれの職場を通じたきめ細かな情報提供ができるという点が、労金の強みだ。

 新プランは、運営管理機関手数料を引き下げた。また、運用商品も信託報酬が低いファンドをラインアップしている。国内外の株式と債券のインデックスファンド計4本に加え、バランス型を3本用意した。分かりやすい商品性であることを重視し、商品の組み合わせで様々な分散投資ポートフォリオが作りやすいラインアップにしている。

 また、元本確保型商品として、1年、5年、10年と預入期間の異なる定期預金を3本を用意した。財形年金貯蓄を利用いただいている方を中心に、年金として積み立てている資金が市況変動によって元本割れするという事態は避けたいと考える方は少なくないと感じている。また、投資信託で運用している方にとっても、市場の動きによっては一時的に資金を預金に預け替えたいというニーズも出てくると考える。そのような際の受け皿となるよう1年定期預金は中途解約利率を工夫するなど利便性の良い商品性としている。

プラン加入後の付加価値は?

 iDeCoの運用は、加入者が自ら学習し、自分の判断で行うことが原則となっているが、労金のiDeCoについては、労働組合を通じて要望が寄せられた場合は、職場における資産運用勉強会のような取り組みもしていきたいと考えている。既に企業型では、昨年も全国で資産運用セミナーを約400回実施した実績があり、そのノウハウをiDeCo加入者にも活用する考えだ。また、企業型では職員を資産運用セミナーの講師として養成する講座を継続的に開催している。加入者の方々からの要望を聞きながら、資産運用サポートの提供について検討していきたい。

 たとえば、職場での勉強会や情報提供の機会について、一言に公務員といっても、教職員と消防署、水道局など、それぞれの組織によって職場環境は異なる。例えば、政令市の教職員は来年4月から政令指定都市への給与支給者が変更されるが、それに伴う手続きの変更等についても、労金は労組と協力しながら説明会を開催している。このような日常的な接点が、iDeCoを通じた老後資産形成のサポートでも、他の金融機関にはない安心感につながると思う。

今後のiDeCoへの取り組み姿勢は?

 労金は、「勤労者の生涯生活設計の支援」を拡充、強化している。iDeCoの取り組みも、財形貯蓄を軸にした幅広い労金のサービスをライフプランに応じてご利用いただくということの一環と位置づけている。来年の夏には、投資信託のインターネット販売の取り扱いも開始する。iDeCoを通じて、投資信託での運用についてある程度の経験を積んだ方々は、従来の預貯金から一歩踏み出した資産運用にも関心を持つと思う。その資産運用ニーズにも応えていく考えだ。

 iDeCoを紹介する様々なツールを用意している。リーフレットは2種類用意し、1つは、若年層を意識した親しみやすい内容にしている。iDeCoの情報提供サイトも「ろうきんの育てる年金」として、マンガや制度説明等の動画などを多く使って、分かりやすく、直感的に理解していただけるように工夫している。リーフレットやWEBコンテンツのひとつひとつを、労金連合会営業推進部のメンバーが内容を吟味・チェックして丁寧につくっている。これからも、勤労者に寄り添う労金ならではの手作り感のあるきめ細かなサービスを提供していきたい。

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