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楽天証券のiDeCo、30代~40代の利用者が長期に続ける資産形成を長きにわたって寄り添いサポートする

2016-12-12
楽天証券 投資信託事業部長
 池田順一氏(左)
楽天経済研究所 ファンドアナリスト
 篠田尚子氏(右)

 楽天証券はiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の運営管理業務に、今年度から新規参入した。運用資産残高が10万円以上で口座管理手数料を無料にするなど、既存のプランより、一歩踏み込んだ商品プランで話題になった。サービス開始記念として、iDeCo残高10万円未満の口座管理手数料を2017年末まで無料にするキャンペーンも展開している。同社のiDeCoへの取り組みについて楽天証券の投資信託事業部長の池田順一氏(写真:左)と楽天経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏(写真:右)に聞いた。

17年12月末まで口座管理手数料を無料にするキャンペーンを実施しているため、1月から掛金1万円で始めた方は、無料キャンペーン中に条件となる残高10万円を越えるため、無料キャンペーンが終わった後も口座管理手数料を無料で利用できる。極力コストを抑えたプランとなっている。運用商品は28本のラインアップだが、このラインアップの考え方は?

篠田 運用商品を揃えるにあたっては、運用会社と個別に交渉し、30年にわたる運用に応えるというiDeCoビジネスに、当社と一緒に取り組んでいってもらえるのかという意思確認からスタートした。その上で、個人の資産形成を支える上で、必要最低限の品揃えを行った。

 投資可能なアセットクラスがカバーできるように、1本1本のファンドが他と重なり合うことがないように調整した。そして、リスクコントロール型ファンド、ターゲットイヤーファンドなど、iDeCoで長期の運用を行っていく上でコアになりうる商品を揃えると、結果的にトータルで28本になった。日本の投資家は、為替ヘッジの「ある」「なし」についても配慮する必要があるので、最低限の品揃えでも28本という商品数になってしまう。

 ラインアップのうち、リスクコントロール型は複数商品を取り入れたが、それぞれに目標リスク水準が異なるファンドを選んでいる。また、ターゲットイヤーファンドは、他のファンドとの組み合わせを意識して、できるだけシンプルな仕組みのファンドにした。

 ターゲットイヤーファンドをコアと位置づけた場合、そこに、インデックスファンドを組み合わせることによって、その時々の市場環境に合わせた柔軟なポートフォリオ運用を行うこともできる。投資経験が豊富な方でも十分に運用のしがいがあるラインアップになったと思う。

資産形成をサポートするサービスは?

篠田 楽天証券のWebサイトで現在、「将来資産シミュレーション」機能を掲載し、iDeCoを使うことによる税制メリットのイメージがつかみやすいようにしている。また、商品選びのポイントなどのコンテンツも分かりやすい内容で提供している。

 ただ、お問い合わせいただく質問内容は、資産運用のノウハウというよりは、iDeCoの制度に関するご質問が圧倒的に多くなっている。これまで、iDeCoについてのセミナーも7回実施したが、その会場でもやはり制度に関する質問がメインだった。このため、現在提供しているコンテンツは、制度理解を助ける内容が中心になっている。

池田 加入者向けの資産形成サポートという点では、iDeCoの専用サイトのみならず、楽天証券のサイト全体の見直しを実施しているところで、新年の早い時期にも大きなリニューアルが実施される見通しだ。

 これまで楽天証券のサービスは、30代~40代のITリテラシーや金融リテラシーが比較的高い方々を中心にご活用いただいてきたが、このところ、投資経験のない方も含めて、より幅広い層の方々にもご利用いただいている。このため、サイトで使っている言葉の一つ一つまで見直して、より平易で分かりやすい言葉を使ってサイト全体を作り直そうとしている。iDeCoのサイトも、このサイト全体のリニューアルとも歩調を合わせて、一段とわかりやすく使いやすいサイトにしていく。

 また、1つのIDで、証券の一般口座、NISA口座、そして、iDeCoが管理可能になっている。iDeCoは老後の資産づくりの中心になるものの、拠出限度額に上限があることから、iDeCoだけで完結することは難しい。NISAなども併せて総合的に資産形成をしていくことを考えた時に、楽天証券のID管理は大変便利な仕組みといえる。

今後のiDeCoへの取り組み姿勢は?

池田 篠田が講師になって実施した過去7回のiDeCoセミナーは、セミナー参加者の満足度が97%という大変好評なセミナーになった。各回ともに、参加者の受講態度は真剣そのもので、中には、「ねんきん定期便」を持ってきたので、自分の年金の予定額を教えてほしいと質問する人もいたほどだ。新年の早いタイミングで、iDeCoセミナーを開催するとともに、その内容を動画コンテンツとしてiDeCoサイトで掲載していく計画だ。

 iDeCoは「年金を自分でつくる」という点で、若い方々がこれまでにない関心の高さを持っていると感じている。これを入口として、これまで「投資」について一般にイメージされていた、「高齢者のもの」「ダサい」「危ない」などといったイメージを、もっと明るくおしゃれなイメージに変えていくことができるのではないかと考えている。

 また、当社も積極的に取り組んでいるフィンテックの成果を、金融サービス全般に、積極的に投入することによって、スマートフォンをメインの取引端末に位置づけ、いつでも、気軽に、簡単にできる資産形成サービスとして定着させたい。

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