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りそな銀行、iDeCoについて地方銀行と事務システム等の共同運営めざす

2016-12-22

りそな銀行 りそな年金研究所
担当マネージャー 谷内陽一氏

 りそな銀行は、17年1月から加入対象者になる公務員や専業主婦(夫)らの加入申し込み受付を開始した。10月下旬から開設した資料請求のWebサイトを、加入申し込みに改めた。UI(ユーザインターフェイス)も見直した。このiDeCo加入受け付け事務システム等については、地銀との共同運営もめざしていく方針も明らかにしている。iDeCoの取り組みについて、りそな銀行 りそな年金研究所 担当マネージャーの谷内陽一氏に聞いた。

iDeCoに関する加入申し込みサイトの特徴は?

 求める情報の入力に対し、極力お客さまの負担感が少なく、かつ、記入漏れがないようなUIを工夫した。iDeCoの場合は、申込用紙を打ち出して捺印して提出するという作業があるため、全てをペーパーレス化することは現在はできないが、一度入力した内容は印字画面に反映されるようにしてある。将来的には、用紙の出力が不要になることも見越してシステム対応を行った。

iDeCoの加入受付システムなどで地方銀行との共同運営を検討しているということだが、具体的には?

 iDeCoは、通常の預金等の業務とは異なる事務フローであるため、事務負担が大きな商品といえる。大変な作業ではあるものの、この事務を担当するため専担者を配置するほどの事務量はないことが多く、金融機関にとっては手間がかかるやっかいな作業になっているケースがある。この課題へのソリューションとして、当社との共同運営がひとつの手段になると考えている。

 りそなグループでは、りそな銀行がiDeCoに関する主たる業務を担っているが、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行は、りそな銀行のシステムを共同利用し、りそな銀行が運営するコールセンターで問い合わせ等に対応している。この仕組みを、グループ外の銀行にも使ってもらうという考え方だ。

 このような提案を考えているのは、iDeCoについて、「銀行としての売り方」があると感じていることも大きい。りそなグループでは、全店でiDeCoの制度説明を実施しているが、この対面での相談受付の実態について地方銀行からの問い合わせもある。このようなiDeCo取扱いについてのノウハウを提供することと合わせて、システム面でも共同で取り組む関係を作っていきたいと考えている。

 多くの地方銀行が、保険会社や証券会社との共同運営を行っているが、そこでは、銀行としての販売や営業推進のノウハウは培われていないのではないかとも感じる。iDeCoは、1金融機関では1プランしか取り扱えないという制約もないので、既に他社と共同運営を行っている地方銀行であっても、りそなとの連携を検討いただけると思っている。

りそなグループでは、iDeCoに関して早くから新プランを立ち上げて積極的な普及活動を続けている。iDeCoについての反響は?

 第2号被保険者である公務員、会社員の方々の反応は、想定通りに強い。特に公務員の方々は、制度や税制への理解度が高く、前向きに検討してくださる方が多い。拠出限度額が月額1.2万円と手ごろな水準であることも、加入のハードルを下げているようだ。ただ、事業所によっては「事業所登録」が事前にされていないところもあり、そのために手続きに時間を要しているという事例もある。会社員でiDeCoの加入対象となっている方々については、既に企業年金でお取り引きのある法人を中心にご案内している。

 第3号被保険者の専業主婦(夫)の方々からは、意外と引き合いが多いという印象だ。パートなどで厚生年金には加入していない方が自分で老後準備しようとお考えになり、店舗に相談に来られるケースが増えている。日頃の銀行取引でご来店されている方を中心に、リアル店舗がある強みが生きているのではないか。

 また、ZUU社と共同運営している「確定拠出年金スタートクラブ」は、加入検討者向けの情報発信を行っているが、当初のユーザー数、ページビューなど、目標ラインに乗って推移している。iDeCoを通じて、これまで当社とお取引のなかった方々との関係作りをめざす試みとして、一定の成果はあると期待している。

 一方、今後は、加入してから後の資産運用サポートなどのコミュニケーションがより重要になるのではないかと考えている。iDeCoは、加入後も他社のプランへの乗り換えができる制度なので、せっかくご加入いただいた方々が他社のプランに移ってしまうことのないように、情報提供や加入者満足度の向上につながる施策を検討している。常にお客さまの一番近くにある銀行として、将来の老後資産を形成していくiDeCoにおいても、もっとも多くの方々から支持をいただけるようにしていきたいと思っている。

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