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三井住友アセット、iDeCo情報提供専用サイトを開設し、わかりやすい情報発信を強化

2017-02-07
三井住友アセットマネジメント
DC・NISA推進課
課長 金井麻理子氏(左)
アソシエイト 深谷弘樹氏(右)

 三井住友アセットマネジメントは、iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の専用情報提供サイトを設け、iDeCo関連の情報発信に力を入れている。同サイトは昨年11月にiDeCoの取扱い金融機関向けに開催したiDeCoセミナーに合わせてオープンし、その後、情報内容を拡充している。iDeCoサイトの特徴や運営方針について、三井住友アセットマネジメント営業推進部 DC・NISA推進課長の金井麻理子氏(写真:左)と同課アソシエイトの深谷弘樹氏(写真:右)に聞いた。

iDeCoの情報発信を強化している理由は?

金井 当社は15年4月にDC・NISA推進課を設立し、DC(確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)に関する情報発信を強化している。DCについては昨年6月に改正DC法が公布され、まさに制度改正が実施されている過程にある。NISAについてもジュニアNISA、積立NISAなど、次々と制度拡充の動きが続いている。DC・NISA推進課は、DCやNISAの制度に関する情報や、制度の効果的な利用方法などの情報を販売金融機関の方々、そして、ファンドの受益者である制度加入者の方々に届け、制度の発展に寄与することをめざした活動をしている。

 iDeCoもNISAも、積み立てで資産形成をする手段として活用が拡がることが見込まれ、「積み立て」「ドルコスト平均法」「時間分散」など、そのメリットの伝え方やご提供できるコンテンツの親和性が高い。運用会社のノウハウを活かして、投資家の方々によりお役に立てるコンテンツを提供していきたいと考えている。

 iDeCoは1月から加入対象者が大幅に拡充したが、iDeCo関連のファンドへの資金流入状況は? また、貴社の運用商品でiDeCo向けに新規採用が進んでいるファンドは?

金井 当社ではiDeCo向けに延べ50本のファンドを提供している。1月の加入対象者拡大の影響は、2月以降に初回の掛金拠出が始まるため、状況の把握にはもうしばらく時間が必要になる。

 当社の運用商品でもっともお問い合わせが多いのは、「三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)」だ。16年4月に設定したファンドだが、DB(確定給付企業年金)向けには13年1月からの運用実績がある。世界各国の債券、株式、リート等に分散投資するバランスファンドだが、経済環境の変化などを受け市場のリスク選好状況が変わることに応じて資産配分を調整して下方リスクを抑制するという特徴がある。アロケーション型、あるいは、リスクコントロール型と呼ばれるファンドだ。

 iDeCo向けに、運用会社各社からリスクコントロール型ファンドが提供されているが、他社のファンドと比較すると、当社が提供しているファンドは、リスク水準がやや高めになっている。リスクコントロール型ファンドで多いのは、リスクの水準が年率2~3%、または、年率4~5%程度の水準だが、当ファンドは過去の運用実績を振り返ると7~8%程度のリスク水準になっている。

 iDeCoについては定時定額の積立・分散・長期投資なので、そもそもリスク抑制のメリットがあるといえる。一方で、過去の運用実績を比較すると、ファンドのリスク水準を低くすると、トータルリターンも抑えられるという傾向がある。そこで、積立投資の活用に際しては過度にリスクコントロールをする必要はなく、しっかりと資産形成できる商品をご提供すべきというのが、当社のご提案だ。

 一方、「三井住友・DCターゲットイヤーファンド2050」は、Through retirementという新しいコンセプトを導入したターゲットイヤーファンドとして注目していただいている。従来、当社には5年刻みにターゲットイヤーを設けたファンドシリーズがあるが、これらは、ターゲットイヤー到達時にはほとんどを安全資産として運用を切り上げてしまっている。

 しかし、資産運用に債券的性質の「人的資本」(将来の所得・収入の現在価値)という考え方を持ち込むと、定年の延長、あるいは、退職後も何らかの形で就労所得を得る方が増え、また、年金の受給によって定期的な収入を持つ人が多く、ターゲットイヤーの時点で、リスク水準をゼロにする必要はないという考え方ができる。今後のターゲットイヤーファンドについては、「Through retirement」の考え方で商品提供を継続していこうと考えている。

 このような当社からのご提案にご賛同いただける運営管理機関は少なくなく、特に「三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)」については、デフォルト商品の候補としてご検討いただく運営管理機関もある。

iDeCoサイトの特徴は?

深谷 まずは、iDeCoの制度内容について、いかにわかりやすく伝えるかということを目的にしたコンテンツを重視した。公的年金に上乗せする私的年金としてのiDeCoの位置付けや、iDeCoを利用するメリットなど、イラストや図版を多く使って、理解しておきたいポイントがストレートに伝わるように工夫している。たとえば、投資マンガとして人気のある「インベスターZ」のキャラクターを使ったマンガ仕立ての投資啓蒙冊子「DCで資産形成」、また、iDeCoの制度解説をわかりやすくした冊子「みんなで始めるiDeCo」は、ebookとして掲載している。

 また、当社で実施したアンケートから見えてきた老後や将来のお金に関する不安について、「未来に向けた一歩を」としてコンテンツ化。現役世代と退職後世代の意識や考え方の違いなどを紹介し、早めの準備をご提案している。

 そして、「みらいまなぶ 資産形成のコツ」という情報提供用のニュースレターでも、DC制度改正についての情報を発信している。今後、デフォルト商品や運用商品数の上限などについて社会保障審議会等で議論が続くが、そのような制度運営に関する情報についても情報発信していく。また、積立投資の魅力をわかりやすく伝えるコンテンツも工夫してニュースレターの形でも出していきたいと考えている。

 iDeCoサイトに掲載しているコンテンツについては、基本的に全てフリーで運営管理機関に提供している。運営管理機関としての情報提供の一助になればという思いで制作している。今後も積極的な情報発信を通じて、iDeCoの発展に貢献していきたい。

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